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【朝礼のスピーチがストレス】社交不安症の人がやってはいけないこと3選、やってほしいこと2選

公認心理師の藤井です。

社交不安症という病気をご存知でしょうか。人に接する場面で強い不安を感じてしまい、人前に出たり、人と接することを避ける病気です。この病気は別の呼び名がありまして「対人恐怖症」とも呼ばれます。様々な症状がありまして、症状ごとに「赤面恐怖症」「視線恐怖症」とも言われます。社交不安症の方がよく苦手場面として挙げるのが「会社の朝礼」です。

なぜ朝礼が苦手になるのか?

朝礼が苦手な理由は様々ありますが、このような声をよく聞きます。

このような理由で、社交不安症の方々特に「朝礼でスピーチをする」ということを避けてしまいがちです。このようなお悩みについて、今回のブログでは社交不安症に効果的な認知行動療法をベースに以下の2つの点を説明します。

  1. 社交不安症の人が朝礼のスピーチ対策でやってはいけないこと
  2. 社交不安症の人に朝礼のスピーチ対策でやってほしいこと

【この記事の読み方】

  1. まずは「やってはいけないこと3選」をお読みください。
  2. 次に「やってほしいこと2選」をお読みください。
  3. ポイントで一番大事な部分は「安全行動」に関することです。

※忙しい人は安全行動の部分だけ読んでください。安全行動の定義とその典型例は下記の通りです。

【安全行動】

対人恐怖症があると、人と目を合わせることを避けて下を向いてしまうなど、対人不安が生じる場面を避けたり、できるだけ不安を感じないように行動してしまいます。こうした行動を「安全行動」といいます。

【安全行動の典型例】

朝礼のスピーチ対策でやってはいけないこと3選

ポイント①過剰にシミュレーションをしてはいけない。

社交不安症の方は失敗を極度に恐れます。もちろん、失敗は誰でもしたくないのですが、恐れる気持ちが人一倍強いのです。失敗しないためにスピーチの練習やシミュレーションをする場合があります。もちろん私も人前で話す際は緊張しますし、練習はそれなりにします。ただ、社交不安症のシミュレーションは以下のようになってしまいがちです。

社交不安症の人のシミュレーションに内容

他にも多々あります。練習しすぎて本番疲れてしまった人、練習しすぎて却って緊張してしまうという経験談もよく聞きます。

【シミュレーションがまずい理由】

シミュレーションは失敗を避けるために行うものです。やればやるほど良い結果に繋がりそうです。それがなぜだめなのでしょうか。まとめてみました。

このような感想をよく聞きます。結局過剰なシミュレーションは安心にも不安解消にもつながらないのです。ただ注意が必要なのは「まったく練習やシミュレーションが必要ではない」というわけではないのです。過剰なシミュレーションは控えましょう。

ポイント② 安全行動をしてはいけない。

社交不安症にとって安全行動が諸悪の根源です。まずはこの安全行動をやってはいけないのです。安全行動の定義を改めて述べます。

【安全行動】

対人恐怖症があると、人と目を合わせることを避けて下を向いてしまうなど、対人不安が生じる場面を避けたり、できるだけ不安を感じないように行動してしまいます。こうした行動を「安全行動」といいます。

【安全行動をやってはいけない理由】

安全行動は一時しのぎです。一時しのぎのはずが、次第に「安全行動をしたから変に思われない」「やはりいつも安全行動をしなければいけない」と変わっていきます。結果的に安全行動をやめることができなくなるのです。最終的に安全行動が慢性化していきます。安全行動の例は以下の通りです。

【朝礼のスピーチで起きやすい安全行動】※よくある例を集めてみました。

このような感じです。安全行動はもっと多くあると思います。御自身が気づかないだけだったりします。不安、緊張、恐怖を鎮めようとするのはだいたい安全行動になります。

ポイント③ 「朝礼でスピーチしている自分」に対して、頻繁に否定的なダメ出しをする。

社交不安症の人は自己評価が低いです。具体的にいえば「朝礼でスピーチをしている自分」を否定的に考えすぎなのです。ダメ出しをたくさんします。例えばこのようなダメ出しです。

【否定的なダメ出しをする】

社交不安症の人は、そうでない人よりも自分自身を否定的にとらえる癖が強すぎるのです。現実以上に自分自身に否定的なダメ出しをします。恐らく自分が自分に一番厳しくなっています。厳しくなると現実の自分を否定的に見る癖が強くなりどんどんダメ出しも多くなります。結果的に「自分はだめだ。変だ。」という考えが強まりますし不安や緊張も高いままです。

朝礼のスピーチ対策でやってほしいこと2選

ポイント①シミュレーションは減らすか雑にする。

過剰なシミュレーションは緊張や不安を高めるだけです。減りません。減らし方について具体的な方法は以下の通りです。

シミュレーションの減らし方、雑にする方法

シミュレーションを一切やらないは非現実的です。一切練習もやらないも非現実的。それはそれで不安です。あくまでも「過剰な」シミュレーションを減らすことが大事です。「過剰」の部分です。イメージしていただきたいのは、普段家族や仲の良い友人と話す場面です。その場面で大切な話をする際に過剰にシミュレーションをするでしょうか。しないと思います。いつも通りの感じで朝礼のスピーチに臨む。それを目指しましょう。

ポイント②安全行動を減らす。

 繰り返しになりますが安全行動は諸悪の根源です。一時しのぎにはなりますが、慢性化してかえって社交不安症を悪化させます。減らすべきなのですが、一時的とはいえ安全を担っている行動です。一気に減らすのは危険です。減らし方のコツをお伝えします。

【安全行動を減らすコツ】

「朝礼でのスピーチ」に関する安全行動の減らし方について具体例をまとめました。以下の通りです。

【安全行動を減らし方の具体例】

このような感じです。安全行動を一気に減らすのは危険です。諸悪の根源と書きましたが、そうはいっても必要があってやっている行動です。徐々に減らすのが重要なポイントです。ただ「徐々に減らす」といっても一人でやるのは難しいかもしれません。そういう場合はカウンセラーに相談してください。

まとめ

朝礼のスピーチについて「やってほしくないこと」「やってほしいこと」をまとめました。重要なのは安全行動やシミュレーションをしないことです。ただ、長年続けてきた習慣を一気に減らすのはなかなか難しいところです。やり方がわからない方は自己流でやらずに相談してくださいね。

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この記事の筆者

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