公認心理師の藤井です。このような相談を受けることがあります。
不安や緊張で頭が真っ白になる人の典型的な悩み
人前でプレゼン、スピーチしたりする人で「頭が真っ白になるかも」という不安を持つ方は多いです。この記事では、そのような不安への対策を解説していきます。主に科学的に効果が実証されている認知行動療法をベースにした内容になります。
目次
「頭が真っ白になる」とは頻繁に使われる言葉です。ですがよく考えてください。使う人によって「頭が真っ白になる」という状態は結構違います。色々調べるとだいぶ違うのです。まずはあなたが悩んでいる「頭が真っ白になる」を具体的に明らかにしましょう。具体化の方法をお伝えします。
頭が真っ白になる・・。具体的にどんなことを指しているでしょうか。例えば色々な本や媒体ではこのようなことを「頭が真っ白になる」と要約しているようです。
このように「頭が真っ白になる」状態を具体的な言葉や文章にしていきます。抽象的な表現である「頭が真っ白になる」を具体的な状態に置換していくのです。
具体的になりました。次は「頭が真っ白になる」状態の回数と時間を振り返ります。このような感じです。
明確にすると抽象的な「頭が真っ白になる状態」が具体的になります。具体的になれば対策が立てやすいのです。そもそも、怖いことはあまり触れたくないし、考えたくないものです。ただ抽象的なままだと対策は立てにくいものです。ちなみに私は頭痛もちなので、お医者さんのすすめで頭痛ダイアリーと言うのを作成しました。頭痛の回数や頭痛が起きた状況を記録していくものです。記録をすると頭痛が起きやすい状況が明確になり対策が立てやすくなりました。記録をすれば正体が分かり対策が立てやすいのです。
頭が真っ白になることを恐れるあまり、色々なリスクマネジメントをしていませんか?そのリスクマネジメント(対策)が過剰だと不安や恐怖は慢性化するばかりです。不安や恐怖をゼロにする行動を認知行動療法では「安全行動」と言います。この行動が不安や恐怖を慢性化させているのです。この行動を減らすのが大事です。ちなみにこのような例が挙げられます。
安全行動(不安をゼロにしようとする行動)の例
このような行動は、どんどん増えていきます。最初は少ない回数で良かったのに次第に増加して日常生活を侵食していきます。こうなると1日中、「頭が真っ白になったらどうしよう」という不安や恐怖のことを考えてしまうことになります。
安全行動を減らす際は、いきなりゼロにしようとしてはいけません。段階的に徐々に減らしていくのが理想的です。例えばこような感じです。
安全行動の減らし方の例
このような感じです。段階的に徐々に減らしましょう。イメージとしては「はじめて自転車の補助輪を外す時」です。いきなり外しませんよね。外しても、走る距離は徐々に伸ばしていくはずです。最初のうちは安全行動を減らそうとするよりもこれ以上増やさないようにするだけでも十分です。
「頭が真っ白になる!」と心配な人は、不安や緊張が高いです。不安や緊張が高い人は意識が自分に向きすぎます。こんなふうになっていませんか?
このような行動をついやっていませんか?緊張しているとこういう行動をしがちです。ただこれらの行動をすればするほど不安や緊張は悪化します。この行動をする直後は「不安は下がった」という感じはするのですが、すぐぶり返してしまいます。逆に「意識を自分以外に向ける」ような行動をとることをお勧めします。具体例は以下の通りです。
今まで述べた3つの対策は認知行動療法や臨床心理学の考えをベースにしています。プレゼン恐怖を必ず克服したいという方にお勧めなのがkiyokiyoの改善プログラムです。今回ご紹介した内容を計画的にやっていくプログラムです。担当するのは臨床心理士と公認心理師の資格を持ったカウンセラーです。
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「頭が真っ白になったらどうしようか」という心配について対策をまとめました。ポイントとしては、以下の通りです。
最後に宣伝です。kiyokiyo(きよきよ)は、社交不安障害(スピーチ恐怖症・社会不安症・あがり症・対人恐怖症)を専門とした心理カウンセリングルームです。公認心理師・臨床心理士が運営しております。
認知行動療法やLINE・Zoomでのカウンセリングを提供しておりますので、もし専門家のサポートが必要な方はカウンセラープロフィールやメニューをご確認の上、ご利用案内に沿ってお問い合わせください。
この記事の筆者
公認心理師・臨床心理士。社交不安症(障害)の認知行動療法を専門とする。首都圏の精神科病院、カウンセリングルーム、メンタルクリニックにてカウンセリング、復職支援、心理検査等を担当。