公認心理師の藤井です。プレゼン前日は不安です。プレゼン前日にしてはいけないことを解説します。この記事を読むと「社交不安症の人が、プレゼン前日にしてはいけない行動」が分かります。
早速ですが、プレゼン前日にこのような事前準備を繰り返していませんか?
プレゼン前日についやってしまう事前準備
事前準備をやればやるほど明日のプレゼンのことが気になります。そしてネガティブな考えが活性化されます。プレゼン前日にこのようなことを考えてませんか?
プレゼン前日に考えること
不安を減らすために事前準備を繰り返していると思います。確かに事前準備は大事ですが生活や健康に支障は起きるほどの準備って意味があるでしょうか。
特に社交不安症の人はプレゼン前日に過剰に準備をしすぎてしまいます。そのため、睡眠不足、疲弊蓄積となります。睡眠不足は、感情を不安定にさせ不安も起きやすくなるのです。
プレゼン前日に事前準備をやりすぎてはいけない理由とやってはいけないことを紹介します。
目次
事前準備を全くせずに大事なプレゼンや商談に臨むのは、リスクが大きすぎます。ある程度、プレゼン前日に準備するのは必要です。しかし、過剰な準備は減らしたほうが良いですし、特に前日に準備のやり過ぎは良くないです。事前準備が良くない3つの理由を紹介します。
事前準備は、安全行動になりやすいからです。
安全行動とは?
安全行動は一時的に不安を減らしているだけです。すぐにプレゼンに関する不安はぶり返し、不安が慢性化するだけです。今感じている不安を紛らわすために事前準備をしているなら安全行動の可能性が高いです。やり続けても不安に囚われるだけです。
明日のプレゼンが不安なので、前日に事前準備をするわけです。準備してもネガティブな考えは頭から消えません。準備しながら、このようなことを考え続けるからです。
前日に事前準備を繰り返すことで、ネガティブな考えが活性化してしまうのです。
具体的にプレゼン前日に特にやってはいけないことを紹介します。
リハーサルをすると良くない点、反省点も見えます。それを改善すれば明日のプレゼンが良い内容になる。そのお気持ちは分かります。ただ、前日のリハーサルを何度となく繰り返していないでしょうか。リハーサルをすればするほど、粗さがしのように「反省点」「良くない点」が見つかります。
リハーサルが終わった後は安心ですが、反省点も見つかる。その反省を克服するためにまたリハーサル・・という無限ループになってしまいます。前日は、プレゼンの流れを確認するくらいで良いと思います。早めに就寝したほうが良いです。
前日になって、プレゼンについて検索していませんか?「プレゼン 緊張しない」「プレゼン 話し方」など。ネットの情報で助かることもありますが、ただでさえネガティブな考えが強い前日にネットサーフィンするのはよろしくないです。
ネガティブな考えが頭の中で活発になっているので、ネットの中のネガティブな情報に反応しやすくなります。ポジティブではなくネガティブに注目しやすくなっているのです。
「前日にネットでプレゼンについて決して調べない」と決めても見てしまうので、やはり早めに就寝するのをお勧めします。寝てしまえば、ネット見れませんしね。
資料修正したいですよね。よりよいプレゼンにするために修正したい。しかし本当の目的はプレゼンではなく、無事に成約をとること、クライエントに好印象を与えることだと思うのです。資料に目を通すと、穴だらけに見えて不安が募ってくると思います。そして修正。
その修正する行動が安全行動です。
書店に行くとプレゼンやスピーチ関係の本たくさんありますね。それを前日に買いこんだりして慌てて読む。確かに良いことが書いてありますし、読んでいる時は安心しそうです。しかしその内容が、明日のプレゼンに反映されるかは怪しいです。人間、そんなに本の通りに行動できませんしね。
プレゼン前日にやってはいけない事前準備を紹介しました。社交不安症の場合、事前準備が安全行動となり症状悪化となります。くれぐれもお気を付けください。
最後に宣伝です。kiyokiyo(きよきよ)は、社交不安障害(スピーチ恐怖症・社会不安症・あがり症・対人恐怖症)を専門とした心理カウンセリングルームです。公認心理師・臨床心理士が運営しております。
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この記事の筆者
公認心理師・臨床心理士。社交不安症(障害)の認知行動療法を専門とする。首都圏の精神科病院、カウンセリングルーム、メンタルクリニックにてカウンセリング、復職支援、心理検査等を担当。